*発毛を促すものを「発毛剤」、抜け毛を防ぐものを「育毛剤」というそうですが、ここでは全部を「発毛剤」でまとめています。また、医薬品と市販品をまとめて書いています。
発毛剤のタイプ
発毛剤には大きく分けて3つのタイプがあります。
- 血流を良くして発毛を促すタイプ。
- 毛根への免疫細胞の攻撃を抑えて、抜け毛をふせぐタイプ。
- ホルモンの調整により、発毛を促すタイプ。
血流を良くして発毛を促すタイプ
髪の毛には「ヘアサイクル」という周期があり、「成長期」「退行期」「休止期」に分けられます。
髪の毛が伸びていく成長期は4〜6年くらい、その後成長が止まった「退行期」が2〜3週間続き、毛根が毛穴からだんだん押し出されて脱毛する「休止期」は数ヶ月続きます。
抜けかけた毛の下には新しい毛が生え始めていて、それが古い毛を押し出していきます。
成長期が長いほど、髪の毛は太くしっかりするが、何らかの原因で成長期の途中で毛がぬけてしまうことがあります。これを防ぐのに、血行を良くして毛根にしっかり栄養を与えるという方法があります。市販の外用の発毛剤はほぼこのタイプ。すべて外用薬です。
薬品例
- ミノキシジル配合‥リアップなど。
- アデノシン配合‥アデノゲンなど。
- カルプロニウム配合‥カロヤンなど。医薬品ではフロジン液がある。
皮膚科学会で高い推奨度なのが、ミノキシジル配合のもの(男性型または女性型脱毛症の場合)。
毛根への免疫細胞の攻撃を抑えて、抜け毛をふせぐタイプ。
円形脱毛症は、毛包組織に対する自己免疫疾患と考えられています。
そのため、抗免疫作用のある薬が治療に使われることが多いです。
市販薬はなく、医薬品のみです。
薬品例
- ステロイド剤‥プレドニン(内服)、デルモベートスカルプ(外用)など。
- JAK阻害薬‥円形脱毛症に使われるのは内服薬のみ。オルミエント、リットフーロなど。
ホルモンの調整により、発毛を促すタイプ。
男性ホルモンの働きを抑えて、脱毛をふせぐというタイプの薬です。適応は男性型脱毛症。
こちらも市販品はなく、医薬品のみです。
薬品例
- フィナステリド‥プロペシア
- ディタステリド‥ザガーロ



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